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ヴィクトリアン・ヌード〜19世紀英国のモラルと芸術【図録】
ヴィクトリアン・ヌード〜19世紀英国のモラルと芸術【図録】
2003年に東京藝大、神戸市立博物館で開催された展覧会の図録。
会場で配られた出品リストの下部に「日本で二度と見られない!」という宣伝文句が書かれていましたが、大袈裟な謳い文句ではなく案外、そのとおりなのかも知れません。
もとは2001年にロンドンのテート・ブリテンで開催されたもの。
ラファエル前派以前のイギリスの古典派画家から世紀末まで、ヌード画のありようを辿った展覧会です。
このあたりのアカデミー派の画家は、当時は権勢をふるっていたわけですが、その後の美術潮流のさまざまな変化によって顧みられなくなります。
それで良かったと思うのですが、人間というのは不思議なもので「顧みられない」「流行遅れの」「くだらない」と思われるもののなかに、不思議な魅力を発見するものです。
そんな傾向が2000年代に入って顕著になるわけですが、テート・ブリテンは見事にその気分を先取りしたわけです。
個人的には、古典美に名を借りたポルノグラフィーに近いものが当時のアカデミズムのヌード画だと思っていますが、もちろん「ポルノグラフィー」的なるものを悪く思っているわけではありません。
19世紀後半ロンドンの売春婦の数はパリを越えて世界一となったと言われますが、表向き、ジェントルマンシップだのなんだのと言っていた英国上層階級の倒錯したエロティシズムへの欲望を本展の多くの画が証明しています。
ジョン・エヴァレット・ミレイによる木に縛られた裸女を騎士が解放する絵など、サディズム的ポルノを「芸術」らしく装っただけのように思えます。
もちろんそこがこの時期の絵画の最大の面白さのひとつでもあるのかもしれませんが。
中盤に量は少ないですがヌード写真もあり、メール・ヌードを撮ったヴィルヘルム・フォン・グレーデンの写真も掲載しているあたりは出色。
ちなみに2018年に横浜美術館でやはりテート・コレクションからの「ヌード」という展覧会が開催されますが、こちらの2003年の展示にはまったく及ばない内容でした。
この本のみでしたら、レターパックライト430円でお送りできます。
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発行:2003年
ペーパーバック:270ページ
サイズ: 21.7 x 29.7 x 2 cm
言語:日本語
状態:多少の経年感がある程度、全体にきれいな状態です。
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